20代の生理 - ホルモンの安定期
自分の生理について知っておこう
20代になると生理の周期は安定してきます。女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)と、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が順調になるためです。本来であれば問題の少ないこの時期に生理が乱れる場合は、なんらかの病気が疑われます。
ホルモンバランスを知るためにも、できれば基礎体温(朝起きてすぐの体温)を毎日測る習慣をつけましょう。基礎体温に問題がなければ生理の開始日や排卵日を予測でき、妊娠したかどうかも分かります。排卵やホルモン分泌に異常があれば、基礎体温が違うラインを示すこともあり、病気の早期発見にもつながります。
また、結婚を考えている人には、婦人科でブライダルチェックを受けて、気になる点を調べておくことをおすすめします。
基礎体温のパターン
正常
14日前後の低温期が続いたあと、高温期が約14日続き、生理がくる。
黄体機能不全の疑い
高温期が9日未満と短い。
妊娠の可能性が高い
高温期が3週間以上続く。
無排卵性月経が疑われる
低温期しかない。
ダイエットによる無月経が増えている
今まで生理があったのに、途中でなくなってしまったというケースを続発性無月経といいます。今、このタイプの無月経が10代、20代の女性に増えています。続発性無月経の80~85%はホルモンバランスの乱れによるものであり、その原因の中で最も多いのが、過剰なダイエットによる低体重です。反対に肥満によっても続発性無月経は起こります。いずれの場合も、まず体重を正常値まで回復させることが必要となります。
ホルモンのアンバランス以外に、卵巣や子宮の病気が原因のこともあります。いずれにしても放置すればするほど回復しにくくなりますから、早めの受診、治療が必要です。
強い生理痛をともなう子宮内膜症
子宮内膜症は、子宮内膜に似た組織が子宮以外の場所で発育・増殖する病気です。強い生理痛をともなうことが多く、しかも生理の回数を重ねるごとに痛みが増していくのが特徴です。女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)の作用を受けて組織が増殖するため、ホルモン分泌が盛んな20代、30代の女性に多くみられます。自覚症状がある人は、早めに医師の診察を受けましょう。