10代の生理 - 初経と思春期
カラダの変化と初経
女性の思春期の始まりは9~11歳ごろにみられる胸のふくらみ。やがて恥毛、わき毛が生え、体つきも丸みを帯びてきます。そして、多くの女性が14歳ごろまでに初めての生理(初経)を迎えます。日本人の平均初経年齢は、欧米諸国と同じく12~13歳です。ただし初経年齢は個人差が大きいので、多少早くても遅くても心配することはありません。
カラダが急激に変化するため、ココロとカラダのアンバランスにとまどう人も多いのがこの年代です。
強い生理痛はガマンしないで
通常、生理の周期は25日~38日ですが、生理が始まったばかりの数年は周期が安定しないことが多く、ほとんどが無排卵性月経です。周期が安定し、排卵をともなう生理に移行すると、性成熟期と呼ばれる時期に入ります。
ところが、排卵が始まると生理痛を感じる人が増えてきます。これは、子宮の収縮が強く起こるために感じるもので、病気ではありません。
しかし、生理痛の程度が強く、学校や仕事に行くのもつらい、起きていられないほどの場合は、月経困難症といいます。10代の月経困難症には原因となる病気のないものがほとんどですが、まれに病気が潜んでいる場合もあるので、生理痛をガマンせずに婦人科を受診しましょう。
月経困難症を防ぐ生活のポイント
食事をきちんととる
栄養が足りないと、血液循環が悪くなり、冷えやすくなって、生理痛や生理不順を招きやすくなります。
冷やさない
冷えは骨盤内のうっ血を招き、生理痛を起こす大きな原因。きつい下着なども血行不良から冷えを招きます。
運動する
運動不足は冷えや血行不良のもと。スポーツをしなくても、できるだけ体を動かすように心がけて。
ストレスをためない
心身のストレスはそれだけで女性ホルモンの分泌をとどこおらせます。じょうずにストレスを解消しましょう。
ダイエットはほどほどに
過激なダイエットはストレスとして体に影響し、無月経を招きます。また、体脂肪が不足すると冷えやすい体になります。
出典:主婦の友社「月経痛と月経困難症」(P10)
初経が早い場合、遅い場合
生理が10歳未満で始まった場合は、医学的には異常だとみなされます。ただし、ホルモンの分泌が早まったケースがほとんどなので、年齢とともに成長と発育のバランスがとれてくることが多く、7歳以上であれば治療は行いません。
16歳以降に初経を迎えるケースを遅発性月経といいます。ただし、それ以降順調に生理があるようなら問題はありません。
18歳以上になっても生理が始まらない場合は何らかの病気が潜んでいる場合が多く、これを原発性無月経といいます。いろいろな原因が考えられますので、婦人科で診察を受けることをおすすめします。
ニキビとホルモンバランス
生理のトラブルとニキビには、実は関係があります。いずれもホルモンバランスの乱れが原因であることが多いのです。
10代は安定したホルモン分泌が確立されていない時期なので、ニキビ肌の人も多いはず。ひどいニキビに悩んでいる人は、いちど婦人科で相談してみてください。