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子宮の役割と構造

妊娠・出産の舞台となる「内性器」

女性の性器は、外から見える外性器と、身体の内部にある内性器とに分けられます。妊娠・出産の舞台となる内性器は、子宮、卵巣、卵管、腟などからなり、骨盤に両側を挟まれて守られています。また、骨盤底筋という筋肉がハンモックのように広がって、子宮や腟を支えています。

卵子をストックし、女性ホルモンを分泌する「卵巣」

卵巣は、親指大の小さな臓器です。ここには、卵胞という袋に包まれた卵子がたくさん詰まっていて、毎月1個ずつ卵巣から腹腔内へ飛び出します。それが排卵です。飛び出た卵子は、卵管の先端にある卵管采から取り込まれ、卵管内で精子と出会うのを待ちます。
また、卵巣は、妊娠や生理をコントロールする2種類の女性ホルモン、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)を作り出し、分泌する役割も担っています。

女性の内性器の位置(横からみたところ) 出典:講談社「子宮、卵巣の病気と治し方」(P30)

女性の内性器の位置(横からみたところ)
出典:講談社「子宮、卵巣の病気と治し方」(P30)

受精卵を育てるベッドルーム「子宮」

子宮は洋梨を逆さにしたような形の袋状の臓器で、上部は卵管、下部は腟とつながっています。通常の状態では鶏卵くらいの大きさですが、妊娠中には胎児を育むベッドとなるため大きく変形します。このように子宮が伸び縮みできるのは、子宮筋層という筋肉でできているからです。子宮の内側は、子宮内膜という粘膜に覆われています。

子宮と卵巣の構造 出典:講談社「子宮、卵巣の病気と治し方」(P31)

子宮と卵巣の構造
出典:講談社「子宮、卵巣の病気と治し方」(P31)

妊娠のしくみ

卵子1個が卵巣から飛び出す (排卵)。

1卵子1個が卵巣から飛び出す (排卵)。

卵管采が卵子を取り込む。

2卵管采が卵子を取り込む。

精子が卵管へ向かって進む。

3精子が卵管へ向かって進む。

卵子の中に精子が入り込む。

4卵子の中に精子が入り込む。

受精卵が卵管を移動して子宮に到達。

5受精卵が卵管を移動して子宮に到達。

受精卵が子宮内膜にもぐりこみ、着床。細胞分裂をくりかえし、胎児として成長していく。

6受精卵が子宮内膜にもぐりこみ、着床。細胞分裂をくりかえし、胎児として成長していく。